思考メモ

嫌われ松子の一年

嫌われ松子の一年

嫌われ松子の一生を見た。松子の一生が果たして不幸だったか、どうかという点について。

子供の頃夢に描いたことは、何一つとして叶わない松子。人生は期待はずれの連続。人間不信のため、自部屋に引きこもり、ごみに埋もれた部屋で孤独のうちに殺害される。

仮にすべての物事が自分の思い通りなったとして、果たしてそれは幸せと呼べるのか? そこに待っているのは退屈である。権力を思うがままに振るったルイ?世は、自身に多くの規律を課した問題。

松子の人生は、恋人の死や、ヒモを殺害すうなど、思いもよらぬ形で、唐突に何度となく終わる。ハッピーエンドへの期待とかではなく、世の中に起こるすべての現象が自分の意図を超越して訪れる。そのことが、あらゆる状況のもとで救いとなる可能性を提示する。

まとまらず。賢者の言葉を引用して終了。

われわれの人生の場景は粗いモザイクの絵に似ている。
この絵を美しいと見るためには、それから遠く離れている必要がある。
間近にいてはそれは何の印象も与えない。
ショーペンハウエル著「自殺について」―